燗酒のすゝめ ~温めるとさらに美味しい日本酒~

 

 

 

ここ数日、日本列島は寒さに凍えています。

 

 

 

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こんな時はお燗酒で温まりましょう!

 

 

熱燗夏

 

 

 

お燗酒は、体に優しいお酒の飲み方です。

アルコールの吸収が早く、飲んだ分酔いがまわってきます。

飲んでから酔うまでのタイムラグがないので、『気が付いたらぐでんぐでん…』ということも少ないのです。

 

 

 

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今回は、お燗酒を愉しんでいただくための基礎をご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<Contents>

 

1. 燗の表現

 

2. お燗酒にあう日本酒とは?

 

3. どんな料理に合わせるか

 

4. お燗酒の作り方

 

5. お燗酒のすゝめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 燗の表現 ~

 

 

お燗酒は、その温度によって呼び方があるのはご存知ですか?

知っていれば、ちょっと通な感じがする、燗の表現はこちらです。

 

 

燗の表現

 

 

5℃刻みで呼び方があるなんて、なんと几帳面なんでしょう!

このあたり、日本人だなという感じがします。

 

 

間違えやすいのは『冷や』の表現です。

冷やとは本来、常温 のことなのですが、

名前から冷えてる感がするので、冷たくひやしたお酒と勘違いしている方が多いようです。

冷やしたお酒は、『冷酒』と言いますので、『冷酒』ください!と言えば間違いなしです。

 

 

 

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『日本酒をあつ燗で!』

↑この注文方法は要注意です。

 

例えば、その飲み屋の方が、燗の表現を知っていた場合ですよ。

お燗酒にこだわってる場合ですよ。

その場合、出てくるお燗酒は50℃前後です。

これは、かなりあっちいです。

 

 

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お燗酒の温度は、人によって好みがありますので、

本当にアツアツのお酒が好きな方であれば、全く問題ありません○

がしかし、上記の図に書いてあるように、日本酒は50℃以上になると、ふくよかさが損なわれ、辛く感じます。

 

 

私は、アツアツだとお酒の蒸気でむせてしまうので、

優しい口当たりに感じる、日向燗(ひなたかん:30℃前後)~人肌燗(ひとはだかん:35℃前後)が好みです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ お燗酒にあう日本酒とは? ~

 

 

どんな日本酒も、燗にすれば美味しくなるというわけではありません。

その日本酒の造り方や味わいによっては、燗をおすすめしないものもあります。

また、燗の温度にしても、熱くても旨みが損なわれにくいもの、逆にぬるい温度で飲んだ方がよいものなど、

お燗酒もなかなか奥が深いのです。

 

 

一般的に、燗しておいしいお酒は、

『旨みや酸味が多く、味のしっかりしたボディの強いお酒』

と、言われています。

 

 

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例えば、純米系のお酒で、ドシっとした酒(生酛造り、山廃仕込み)は、燗上がりします。

 

 

 

 

<用語説明>

 

生酛造り自然に生息する乳酸菌を繁殖させて造る、非常に手間暇がかかる造り方。味は濃厚で飲み応えがある。

 

山廃仕込み:生酛造りから派生した造り方で、生酛造りの工程の『山卸』という作業を省略した造り方。(山卸:米を櫂ですりつぶす重労働)

 

燗上がり:お燗をすることで旨みが上がること。

 

 

 

 

 

例えばこちら。

燗して美味しいお酒と言えば、かなりの有名どころです。

 

燗-5

 

~ 福島県 ~

大七 純米 生酛

(だいしち じゅんまい きもと)

1.8L:2,650円(税込)

720ml:1,320円(税込)

 

※価格をクリックすると、各商品の詳細ページが開きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

濃醇タイプ のお酒は、上燗(45℃前後)や熱燗(50℃前後)でもいけます。

また、アルコールを添加して造られている 本醸造酒は、温度変化に強いことから熱燗に向いているそうです。

 

 

 

 

 

旨甘口好きなら、ハズせない!

 

燗-10

 

~ 大分県 ~

西の関 手造り本醸造

(にしのせき てづくり ほんじょうぞう)

1.8L:2,006円(税込)

 

※価格をクリックすると、各商品の詳細ページが開きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コスパ良し!毎日、燗で飲みたいお酒。

 

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~ 大分県 ~

上撰 八鹿 笑門

(じょうせん やつしか しょうもん)

1.8L:1,490円(税込)

900ml:848円(税込)

 

※価格をクリックすると、各商品の詳細ページが開きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャープで淡麗なタイプ のお酒は人肌燗(35℃前後)やぬる燗(40℃前後)でどうぞ。

特に、純米酒はこの温度がおススメです。

 

 

 

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~ 兵庫県 ~

千羽鶴 純米酒

(せんばづる じゅんまいしゅ)

1.8L:1,280円(税込)

 

※価格をクリックすると、各商品の詳細ページが開きます。

 

 

 

 

 

反対に、香りを楽しむ大吟醸や、フレッシュさを味わいたい生酒などは、

常温や冷酒で飲む方が、そのお酒の持ち味を損ないません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ どんな料理に合わせるか ~

 

 

そもそも日本酒は、『合わない食べ物が極めて少ない酒』だと思います。

ある意味 最強の食中酒

 

 

前菜やおつまみですと、熱燗には冷たいつまみが良く合います。

お燗酒全体では、乾き物よりも汁気の多いもの、例えばサラダよりはお浸しがおススメです。

 

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ナスの煮浸しなんてイイデスネ!

 

 

 

 

 

そして、メインの食事では、やっぱり『温かい料理』が良く合います。

鍋物、煮物、焼き物、蒸し物など。

 

燗-2

 

アツアツの鍋にはぜひお燗酒を!

 

 

 

 

 

お燗酒の最大の特徴は、料理の生臭さを抑える働きが強いということです。

刺身、魚卵、焼き物、煮魚、珍味など。

 

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これらと一緒にアルコールを飲んだとき、生臭さを感じることがあると思います。

お魚が嫌いじゃなくても、ちょっと気になりますよね。

お燗酒は、この生臭さが気にならないところが、ホントにすごい!

 

 

 

 

 

 

 

なにも、和食だけではありません。

軽やかでミルキーな白い料理(鶏肉、生クリーム系)には、乳酸系が合います。

乳酸系といえば…そうです 生酛造り のお酒ですね!

 

 

 

温度帯によって変化する味わいを愉しむ。

 

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~ 北海道 ~

男山 生酛 純米酒

(おとこやま きもと じゅんまいしゅ)

1.8L:2,380円(税込)

720ml:1,190円(税込)

 

※価格をクリックすると、各商品の詳細ページが開きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、甘くて香ばしいドルチェのあてには、こっくり系のお燗酒が合います。

山廃純米 なんておススメです。

 

 

 

山廃仕込み特有の『濃厚な香味と酸味』の調和がとれた個性豊かな純米酒。

 

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~ 石川県 ~

天狗舞 山廃仕込純米酒

(てんぐまい やまはいじこみじゅんまいしゅ)

1.8L:2,829円(税込)

720ml:1,450円(税込)

 

※価格をクリックすると、各商品の詳細ページが開きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ お燗酒の作り方 ~

 

 

 

湯煎

 

 

 

『湯煎』が一番おススメです。

湯煎にもいろいろと方法があるようですが、一番失敗がなさそうなものを紹介します。

 

 

 

 

 

① 日本酒を徳利の9分目くらいまで入れる。

(香りや旨みを逃がさないために、徳利の入口にラップをしておく

 

② 鍋にお湯を沸かして、沸騰したら火を止める。

(お湯の量は、徳利が肩まで浸かる程度)

 

③ 火を止めた鍋に①の徳利を入れて、好みの温度になったら取り出す。

 

 

 

 

 

ちょっと③の工程で見放した感が出てしまいましたが、

これは好みの温度と酒器の種類などによって、徳利をつける時間が変わってきます。

 

何度か試して自分のベスト時間を探してみてください。

なるべく短時間で、お燗するのが旨みを逃がさないコツの様です。

 

 

 

 

 

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うェーん!めんどくさーい!

 

 

めんどくさがりなあなた。

手軽にレンチンで済ませたい事かと存じます。

レンジは急激に温度が上がったり、温まりにムラができたりするようなので、おススメではないそうですが、

レンチンも、ちょっとした工夫で今より美味しくお燗酒が作れるんですよ~!

 

 

 

レンジ燗

 

 

 

まず、徳利の口は必ずラップで覆ってください。

 

お酒1合(180ml)の場合、500Wの電子レンジで約40秒加熱すると、人肌燗程度に温まるそうです。

温まりのムラは、徳利をふりふりしてどうにかこうにか調整してください。

(箸を入れて攪拌すればよいです)

 

 

 

ちなみにネットで検索すると、レンチン用の酒器も出ているようなので、

気になる方は、検索してみてください。

 

 

 

 

 

 

 

お燗にしてもバランスの崩れない飲み応え。

 

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~ 新潟県 ~

濃厚純米 米の極

(のうこうじゅんまい こめのきわみ)

1.8L:1,198円(税込)

 

※価格をクリックすると、各商品の詳細ページが開きます。

 

 

 

 

 

ちなみに我が家には、数年前に姉にせびったこちらの酒燗器があります。

こちらは、今の時期かなり活躍しています。

 

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ネットで調べてみると、電気で好みの温度に温める電気酒燗器があるようですよ!

これいいなァ~

 

電気酒燗器

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ お燗酒のすゝめ ~

 

 

日本では昔から特別な客をもてなす際に、お燗酒をふるまう風習があったそうです。

手のかかるお燗酒を、飲む人の好みに合わせて作る。

日本人のおもてなしの心って本当に素敵ですね。

 

 

倶楽部「蔵」とは

 

 

ゆったりとくつろぎながら、あったかい日本酒をいただく。

日本酒はそのままでも十分美味しいお酒ですが、

温めることにより、リラックス効果もあり、心も体もほっこりします❤

 

 

この寒い季節に、ぜひ日本酒を燗で愉しんでみてください♪

 

 

 

※ 各商品の販売価格は、2018年1月現在のものです。